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詩のあとに「解説」をつけました。
多くの人に感動してほしい。
詩の意味を理解したときの驚きを体験してほしい。
という思いで解説しております
ぜひ、詩の終わりにある解説まで含めて、詩を味わってください。
【ご先祖様は笑う】
好き嫌い決めるのがつらかった。
行動すること、好きでなきゃだめだって、
行動しないこと、嫌いでなきゃダメってね。
いつも僕、能天気でいたかった。
なんにもできない、気楽さが自由だなんて
ぼんやり過ごして、贅沢だなんてね。
ねぇ、ご先祖様にお祈りを捧げていると思ってましたか?建国記念日に
違うんです、僕は自分が生きていきたいと願っていました。
僕が愛した気楽な自由は、死をも同然だったというのに。
目覚めたスマホから、言葉が降ってくる。
僕によみがえるは、新鮮な緊張。
そこに人がいると思えば、こんなにも揺れる。
そこに誰もいないかのように、捧げた祈りが嘘のように。
詩の解説
【ご先祖様は笑う】解説
今回の詩の解説はながくなります。
ブログでの読み応えも考えれば長いほうがいいんですがね(笑)
最初に思ったのが「自由って、結局死んでからしか得られないよな」っていう着想だったんです。
この自由イコール死、がこの詩を書くきっかけになりました。
「カーボーイビバップ」というアニメでもありますよね、あるキャラクターが死ぬときに「自由」について語る歌が流れたりとか(笑)普遍性があると思うんですよ。
だからって「なんだ、そんな簡単なことを詩にしましたか」って話ではないんですね。
僕が自由を信じているときは、この詩は生まれなかったわけです。
そうなんです。僕は今まで「自由」ってこの世にあると思ってたんですよ。
でも、この世にはないんです。
「映画を見たい」では映画は見れません。「俺は今から映画を見る」と決断して行動してようやく映画を見ることになります。
解釈を変えたり、比較したりすれば、それが実現できるのは自由だからと説明できますが。
映画も誰かに作ってもらったものですからね。
だからと言って、なにも考えずになにがしたいとも思わずに生きるなんて、犬や猫と変わらない気がしますし、そうするにしたって、どのみちは食べ飽きるでしょう、その生き方を。
・・・そうです。嫌なことにはどんな道を通ろうがぶち当たる。世捨て人になろうがヒューマニズムから逸脱しようが。
苦しみは自由ではないから、もがきます。だからこそ、自由になるために逃げだそうとする。
そのとき願う「生きていきたい」「生きたい」と。
僕にとって自由は一生、手が届きにくい、または届かない、届いたところで滞在不可な地点、または通過点なんですね。
自由の哲学は、置いといて(語りすぎてごめんなさい)。
「生きてるうちは、生身の人間と向き合ってください」と言うかのように、突如、鳴るスマホによって、主人公は「ご先祖様がいる」なんて信じてなかったことを「信じる」ことになって詩は終わります。
ポジティブな最後を迎える詩です。
説明過多になって、読み心地、日本語の響きの美しさはあまり残ってないですが、
それでも想像の余地がすごいある詩なので、内容はしっかり伝えておく方向にしました。
作品の空気は山下達郎の「ムーンライト」という曲です。僕は昔からですが、詩を書くときは音楽を聞いたりして、特にJ-POPが良いですね、その歌に感情移入して自分の心を詩に落とし込もうとしますね。
「建国記念日」と「ご先祖様」というワードは【今日から覚醒し、奇跡が頻発します】というHonamiさんのYouTubeを聞いて、2月11日が建国記念日だったことも合わせて、詩に入れました。なのでゴッホの墓を詩に入れようとしてましたが、そちらのアイデアは実現できませんでした(ゴッホについての情報収集にかなり時間使いましたが)。
ありがとうございました。
それではまた次回作で会いましょう!
2021年、光彦
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