【人生相談】「兄に虐待された」娘が告白【高橋源一郎】

2023年10月24日

どうも光彦です。
毎日新聞の人生相談(2023年10月22日掲載分)を読みました。
この記事はその人生相談を紹介し、僕ならどう答えるか?を考えてみたブログになります

「兄に虐待された」娘が告白=回答者:高橋源一郎(作家)

相談と回答

毎日新聞の人生相談の ホームページはこちら→「兄に虐待された」娘が告白=回答者・高橋源一郎

 

成人した子どもが3人います。
次女から幼少時、長男からの性的被害にあったと告白されました。
「家族が壊れるといけない」とずっと黙っていたそうです。
私は働いており、気づけなかったです。なぜこんなことが起きるのでしょう。
この秘密を持ったままあの世に行くのでしょうか。
この気持ちを晴らす方法はありますか。(71歳・女性)

 

回答 高橋源一郎(作家)

詳しい内情と苦しいお気持ちを書かれた手紙を読みました。
なにより優先されるべきなのは次女の気持ちです。
どのようにしたいのか、あるいは家族にどう振る舞ってほしいのか、そのことを確かめねばなりません。
外部にその事実をあらわにして、なんらかの制裁を求める、
そのつもりがないなら、後は倫理の問題が残ります。
そこに正解はありません。
誰か、もしくはその家族が、どう生きてゆくかは、彼ら自身が決めるしかないからです…

わたしの家族で同じ問題が起こったとしたら、
わたしも妻もまず娘に深く謝罪すると思います。

(中略)

子供を守ることは親のもっとも重要な責務です。
それができなかった自分を許せないと思います。
そして、その罪を抱えたまま死んでゆきたいと考えるでしょう。

(中略)

次に、長男と話します。事実なのか、どうしてなのか、彼の口から聞きたいと思います。
そして、その釈明を聞いた後でも、その罪を許すことはできないと思います。
親だからこそです。

(中略)

光彦のコメント
~どうか、恨みや憎しみに支配されませんように~

私には残念ながら、この人生相談の詳しい内情というものはわかりません。
新聞には限られた情報しか掲載されてません。
さてこの限られた情報で、この問題をどう考えるべきか・・・

僕は混乱しています。
状況を整理させてください。

疑問1・・・次女の長男からの性的被害は、どれくらい前の話を言ってるのか?。

罪の重さは変わりませんが、
10年以上前の問題なら、次女の精神的ショックは、軽くなっている可能性はありますね。
軽くなっているからこそ今、告白できたというように予想できます。

そこに着目すると、この問題は、
「娘さんが今抱えている問題」というより
「この話を聞いた母親の煮え切らない心の問題」
であるということがわかります。

「この秘密を持ったままあの世に行くのでしょうか。
この気持ちを晴らす方法はありますか?」という文面で終わっているので、

次女からの告白を聞いた母親として、

そのショックをどうすればいいか?
どう行動しなければならないか?
が肝心であると思いました。

次女の問題ではありますが、
どちらかというと母親の悩みである人生相談だと僕は判断しました。

疑問2・・・どんな性被害だったのか?

どんな性被害だったのか?
それを次女に根掘り葉掘り聞くのは傷を掘り返すことになるから、
そこまで踏み込んで事情は聞けていないと予想します。

とはいえ、セクハラやエッチな言葉責めレベルの、ソフトな性被害ではないと思います。
たとえば、長男がマスターベーションするのに無理やり手伝わせる、
くらいの犯罪レベルの話じゃないか?と予想できます。

それくらいでないと、ただ「おしり触った」とかそれくらいでは性被害だと次女さんは告白しないと思います。

だからこそ難しいです。
深刻な話だと思います。

それを踏まえて、これから母親はどうするへきか?

僕が考えるに・・・
「長男と話しをしてもいいか?」を次女に確認をとってから、
長男にこの性被害の詳しい事情を聞きだす、というのが、正当な道順かと思います。

「覚えてない」と言うかもしれません。
だけど、衝突してもいいから、不器用でもいいから
なんとか話を進めてほしいと思います。

もし長男が次女に罪を認め謝罪しても、解決にはなりません。
でも「謝罪してもらった」という記憶、記録は残ります。
解決はしないけれど、物事は終結を迎えているのです。
「終わったこと」に執着し、いつまでも根に持っても、
今後の人生を生きる上で、なんの役にも立ちません。

新しい人生を生きるために、長男に謝罪してもらって、
忘れるように努力していかなければなりません。
なぜなら今後の人生、
その問題にこだわっても、なんの発展もないのですから。

恨みや憎しみに支配されるよりも
「これから自分は世の中のためにどんな良いことをしよう」
「自分はどうすれば幸せになれるか」を
考えたほうがよっぽど人生は素晴らしいものになります。

というわけで読んでいただきありがとうございました。
また次回もぜひ読んでくださいね。

よろしくお願いします。

光彦
2023年10月24日(火)

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