死を目にすることは普通である

2023年11月9日

死を目にすることは普通である

死を目にすることは普通である

家の中に、蜘蛛の死体を発見した。

僕はいつも家に蜘蛛がいても
放置しているのであるが、
家の中で
死んでしまった蜘蛛を見るのは
初めてである。

この死体を見て
「嫌なものを見た」
「かわいそうだな」
「あーだめだったか、残念」

みたいな言葉が、次々浮かんできたのだが、
よくよく考えてみると、
死を目にすること、
そして死ぬことは、
当たり前のことである。

非常識なのは生かすこと、
だからそこには幸せがある
非常識なのは殺すこと、
だからそこには不幸がある。

だが、死ぬことそのものは、
当たり前であるのだ。

蜘蛛が僕の家の中に死んでいたって、
僕が気に病むことはない。
むしろその存在がいたのだから、
死ぬのは不自然でもなんでもない。

死ぬことがなければ、
生きることもなかった。

そんな蜘蛛に、今日は
思いをめぐらせていた。

 

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光彦

2023年11月9日

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