※この記事は「マコなり社長」の「あなたの正論は却下される」の動画の内容をもとに、記事を作成しています。ちなみに過去記事を大幅にアップデートし、再投稿した内容です。
「自分の意見を通したいなら、相手の意見をまずは正しいと認めましょう」
ということを、具体的なテクニックとともに紹介しています。
【話し方の極意⑤】あなたの「正論」は却下される【デメリットプレゼン】
ところでみなさん
って事ありませんか?
絶対納得してもらえる!!!反対する意味がわからない
って思っていたことをはねのけられると
「全然わかってくれてない」ってめちゃくちゃいらだちますよね。。。でも今回お伝えするテクニックを使えば全く同じ内容でもスッと相手に受け入れてもらえるはずです。
今回お伝えするテクニックはデメリットプレゼンです。このテクニックは仕事だけじゃなくて人を動かしたいあらゆる場面で使えます
デメリットプレゼンとは
まずデメリットプレゼントとは何かひと言で言うと
相手にやって欲しいアクションのデメリットを自分から示すこと
です。例をみてもらった方がわかりやすいので早速やってみます。
私は web 系企業のマーケティングチームにいる新人メンバー a さんとします
このマーケティングチームでは週次でミーティングがあるんですけどもうほとんど
資料を読み上げるだけになっちゃっていて形骸化してしまっています
Aさんはこの週次ミーティングを思い切ってなくしちゃおうと思って上司 b さんに相談しようとします。
ほかのメンバーにも聞いてみたところ、みんな同じこと思っていたそうです。
まずは a さんがデメリットプレゼンをしない場合です
「Bさん提案があります定例の週次ミーティングを
思い切ってなくしてしまうのはどうでしょうか理由は今の定例会議は資料を読み上げるだけになってしまっていて
形骸化しているからですどうでしょうか?」
実はこの頼み方では a さんは却下される確率がすごい高いです。
なぜチームのメンバーがみんな納得すること、正しい正論なのに却下されてしまうのか?
その理由はまたあとで話します。
次にデメリットプレゼンのテクニックを使ってみます。
「Bさん、定例の週次ミーティングを思い切ってなくしてしまうのはどうでしょうか
理由なんですけど今の週次ミーティングは資料を読み上げるだけになってしまっていて
形骸化しちゃってるかなと思ったからです
ただ定例会議を続けるメリットもあると思っています。全員が集まる場を強制的に作ることで共有しやすくなったり普段の業務を離れて新しいアイディアを考える機会にはなり得ると思っています
実際今月やった施策も先月の定例会議で生まれたものです。
価値はあると思うんですけど
今のマーケメンバーはかなり成長してきていて
主体的に自分の意見を挙げる人も多くなっていますなんでそういった場をわざわざ設けなく
ても自ら起案して会議を設定する人がほとんどなんじゃないかなと思っていますなので
思い切ってなくして会議にかける時間を削減するメリットの方が大きいんじゃないかなと考えました
まずはテストで1か月ほど会議をなくしてみて、またこういう場が必要だなと思ったらまた戻すというのはどうでしょうか?どうですか?」
しっかりと定例会議を止めることのデメリットも示せていますよね。
こういう伝え方ができれば上司b さんはすっと提案を受け入れてくれるはずです。
なぜ自分からデメリットを示すのか?
ではなぜ、わざわざ自分からデメリットを示すことで相手の心を動かすことができるのか?
それは相手に肯定のメッセージを与えられるからです。
最初のデメリットプレゼンを使わなかったときに上司 b さんに却下されちゃう理由は・・・
上司 b さんがこれまでやってきた
「あなたのやり方は間違っている」というメッセージ
を新人メンバー a さんから言われたように感じてしまったからです。
いままでやってきたやり方を、やめたり変えたりするときは
これまでのやり方は間違っている。
あなたの考えは間違っている
というメッセージがどうしても普通に言うと伝わってしまうんですよ。
これまでのことをなにか変える提案じゃなかったとしても、何か新しいことをやりたいと提案すると
これまでこのアイディアに気づかなかった、あなたは考えが足りない
というメッセージになってしまいます。
いやそんなの心小さいでしょうと思う人もいると思います。
でも人は論理だけで意思決定していないという紛れもない事実ではないでしょうか。
その事実を認めるのであれば相手の感情に最大限配慮したコミュニケーションをしない理由はないと思うんです
自らデメリットをプレゼンすることで案に
あなたの考えは正しい
あなたは間違っていない
と、メッセージを最も自然な形で伝えることができるのです。
アクションプラン
ではここからはデメリットプレゼンを使いこなすためのさらに具体的なアクションを
話していきます
先ほどの話では話さなかった重要なポイントにも触れます。
デメリットプレゼンを使いこなすための具体的なアクションプランは次の4ステップです。
- 自分のやりたいアクションとその理由を提示する
- そのアクションのデメリットを示す
- デメリットを上回るメリットを話す
- アクションが失敗したときにどうするかを提示する
①自分のやりたいアクションとその理由を提示する
まずは何事も結論からいきましょう、それから一言簡潔にそれをやる理由も話しましょう。
②そのアクションのデメリットを示すについて
そのアクションのデメリットを話します。
「自分のやりたいことをやると、リスクはあります。マイナス要素もあることはわかっています」ということを言います。
③デメリットを上回るメリットを話す
ここで言えたら一番良いのは「当時とは環境変化があったんだよ」っていうことです
あなたのやり方は間違ってなかったんだよ
変化するタイミングが来たんだよ
そういう言い方になって、すっと受け入れてもらえます。ただそういった環境の変化がない場合は、これをやったらすごくいいことがあると、得られる成果が大きいことを話せると良いです。
④アクションが失敗したときにどうするかを提示する
ここがめちゃくちゃ重要ですこのテクニックに限らずなんですけど
人に何かを提案するときは絶対にこれが正しい正しくないっていう話をしたらダメなんですよ
絶対的に正しいことなんて誰も分からないしあらゆることは試行錯誤なわけですから。あくまで自分の提案は自分が正しいことを示したいんじゃなくて
「ちょっとテストがしたいんだ」と「すべては仮説検証なんだ」とそういう伝え方にしてください。
自分が絶対に正しいと思っていたとしてもです。
終わりに
万能なテクニックなんてないし今回お伝えしたデメリットプレゼンですべての提案が通るわけではありません。
しかし何も言わないまま自分の中で自分の意見を閉じ込めておくのはとても不健康です。
確かに言わないことが正解な時もあるでしょう。
「対人トラブルになることは誰もが避けたい」ところだと思います。
ですから、なんの作戦もなしに相手に意見を言うよりは
相手の意見を正しいと認める姿勢を示しながら話すことをオススメしたいです。
この記事にお付き合いいただきありがとうございました。