(22冊目)「死」が教えてくれた、幸せの本質【船戸 崇史】

2024年1月7日

『「死」が教えてくれた、幸せの本質、 二千人を看取った医師から不安や後悔を抱えている人へのメッセージ』
という本を読みました。簡単に感想、発見したことをまとめていきます。

(22冊目)「死」が教えてくれた、幸せの本質【船戸 崇史】

この本を読んだ簡単な感想

この本は、
「死に至る病」を患った人の
エピソードを元に、
著者の人生観や、発見したことが、
語られます。

かなり鋭い「死生観」に驚かされます。

主にガン患者の死ぬ前の記録を著者の
目線で物語形式で書かれています。
全てノンフィクションです。
著者の船戸崇史(ふなとたかし)医師は、
2000人以上のがん患者を診取っておられますが、
その中のほんの一部の
患者さんにスポットを当てて、
「死ぬ直前」の生き様が語られます。

登場人物はみんな「奇跡」を信じています。
「がん」が治る奇跡を。
ですが
みんな、当然ながらその希望は叶わず死んでいきます。

(死んだ人たちが主人公になってますので)

面白かったのは、

「ガン患者」になれば
「がんの病気に罹(かか)ってない人はいかに幸せか」
を理解する、
という境地に達します。

車椅子の生活になって初めて、
「足」の大切さ、
「手」の大切さ、というのを知る、
のと同じです。

「がん」になった人にしかわからない辛さ、
もうすぐ死ぬ人にしかわからない思い、があります。

そのような人たちでしか
見ることができない世界があります。

それは真の意味での「人生観」につながっていて、
「悟り」と言えると思いました。

あなたは今、自分の人生
「本当にやりたいこと」
のために生きていますか?
自分の心を押し殺して
流されて生きていませんか?

この本を読めば
本当に自分が望んでいる世界とはなにか?
本当は自分が何がしたいか?
を考えるきっかけになります。

あと「医者の苦労」がわかる場面も、密かな見どころの一つです。
ちなみに著者の船戸崇史(ふなと・たかし)氏は、
一度「がん」になったことがある人物です。
びっくりですよね。

見る価値があるので、ぜひ読んでいただきたい。
わかりやすい文章で読みやすいです。


「幸せの本質」の著書の中の名言集

本書の中にある「名言」を紹介します。
だいたいどんな本か、この名言を読めば
わかってもらえるかと思います。

ひよこ
名言1(51ページから抜粋)

「どんな人ががんになりやすいのか?
臨床医としてたくさんのがん患者さんを診てきた
私の見解は「自分を犠牲にして、ついついがんばりすぎてしまう人」です。
やりたいことや楽しいことを後回しにして、クソ真面目にがんばってしまうのです。
自分の中に規範を作って、それを踏み外さないように生きていこうとする。
「ああ、また道を外れてしまった。これは良くない、こんなの私じゃない。
元に戻さなきゃ。もっと頑張らなきゃ。もっと成長しなくちゃ」と。
このストレスの積み重ねが、がんを助長するエネルギーになるのです」

インコ
名言2(56ページから抜粋)

「せっかくこの世に生をうけたのだから、
やりたいことをやるべきだと思うのです。
どれだけ危険を回避して、どれだけ過保護に生きても、
人は結局死にます。

体を労わることは大切ですけど、
死なないことに全神経を傾けていたら、
生きることを忘れてしまうではないですか。

その人らしく、やりたいことをやって生きていく。
それを医療の面からサポートするのが医療者の務めだと思っていますし、
今でもそう信じています」

フクロウ
名言3(91ページより抜粋)

「死なない人はいないんだよ、
でも誰も死ぬと思って生きていないし、
死ぬために生きているわけじゃない。
経験したことがないから死ぬのが怖いのは当然だよ。
あるのは順番だけなんだ・・・」

 
名言4(112ページより抜粋)

「奥様と良好な関係を築きたい?そうでしょうそうでしょう、良い方法がありますよ。
お金を渡してください。
(どっと笑いが起きます)
笑顔で«ありがとう»と言いながら毎日500円を渡してください。
一括で100万円なんてやめてください。いいですか。毎日500円。これがコツです。

本当に500円を渡せ、という話ではなくたとえ話ですからね(笑)
要するに、毎日の積み重ねが大事ということです。
長年冷たくしていて、急に思いついたように優しくするなんて都合が良すぎます。
女性はそういうのをすぐに見抜きます。繰り返しますが、今日の関係性が、未来に直結するのです。」

 
名言5(121ページより抜粋)

「アップルの創業者であるスティーブ・ジョブズが、
2005年に米スタンフォード大学の卒業式で行ったスピーチを
ご紹介しましょうか・・・

(ジョブズの発言)私は17歳の時にこんな言葉に出会いました。
「毎日を人生最後の日と思って生きよう、いつか本当にそうなる日がくる」
それは印象に残る言葉で、その日を境に33年間、
私は毎朝、鏡に映る自分に問いかけるようにしているのです。
「もし今日が最後の日でも、今からやろうとしていたことをするだろうか?」と。

その答えが何日も「NO」のままなら、ちょっと生き方を見直せということです。

著者の船戸崇史(ふなと・たかし)氏の簡単な紹介

著者の船戸崇史(ふなと・たかし)氏は
船戸クリニック院長(https://www.funacli.jp/
リボーン洞戸(どうこ)代表(https://www.reborn-h.jp/
の、在宅医療をされている医師の方です。

1959年岐阜県生まれ。愛知医科大学医学部卒業後、岐阜大学第一外科に入局。
数々の病院で消火器腫瘍外科を専門に。しかし「がんには自分のメスでは勝てない」と、
根本的な治療を目指して1994年岐阜県養老町に船戸クリニックを開業。西洋医学を中心に東洋医学や
補完代替医療も取り入れ、全人的な治療、診察を行っている。
また、開院当初から末期がん患者を中心とした在宅医療も力を注いでいる。
2018年、日本初の「がん予防滞在型リトリート リボーン洞戸」を開設。
新しいアプローチでがん再発転移の予防に取り組んでいる。

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