【第13章】(旧)ポエムと瞬きの日々に投稿された70の詩【5作品】

 

【第13章】(旧)ポエムと瞬きの日々に投稿された70の詩【5作品】

ご挨拶

当ブログをご覧いただきありがとうございます。

70作品中 61作品目~65作品目までを公開します。

全ての詩の作者は光彦です。

次回、第14章で最後になります。
次回の詩集が終わり次第、新しい日記の投稿がはじまります。
まずは過去日記の再投稿からスタートします。よろしくおねがいします。

 

61作品目【読書で息抜き】

2014年02月28日(金) 11時29分41秒

【読書で息抜き】

 

読書にも心を込めることができるなあと、最近思っている。
なぜならいままで僕は読書するときわざわざ心を込めていた
「意味を理解しよう」だとか
「想像しよう」だとかばっかり思っていたのである。
それはしなくていい。それによって疲れるのだ。

読書で息抜きしようと思うと、文字と友達になるべきだろう。
友達と話しをするときのように、ただ呼吸をするくらいでいい。
僕はいままでそのことには気づいてなかったけど、ようやく気づいた。
またひとつ世間離れしていた自分の意識が常人になった気がする。

「誰も答えてはくれない」なんていうのは、
一人で話して、
話したつもりになっているだけだった。
僕の言葉は日差しのような、
人を目覚めさせ呼びかける力はないだろう。
人はきっと完璧に行動するときは、心は休んでいるものさ。
読書で息抜き、
世界は回れど、
頭が回るだなんて誰が言った、
目が回る。

 

62作品目【みずうみのようなゆめ】

【みずうみのようなゆめ】

いつも明るい窓のしたを
みずうみが溶かして揺する
誰かが濡らした手を振って
木の葉をすべり落ちた水を手にとって
きつく握りしめて、帽子のなかに入れた。

髪を巻いた男が来た、どこからともなくシチューの香りのように。
男は女性が男装したような男だった、ぷっと唾をはくと血が混じった。
ホッペをまち針で止めていたので男は針が出す血を口に含んでいた。
「痛くないんですか?」
「にがくひきつった表情をしたら針が刺さるんです」
と笑ってみせた男の顔を明かりが差しました。
ハッとして、男が投げた石ころが窓をたたき割ります

ぱあああああぁぁぁぁぁAAAAAAANNNNN。

窓の中の鳩は翼を広げ飛んでいき、
鳩が飛ぶ瞬間に、
男と誰かの床からテーブルクロスがめくれて、
世界ごとめくれ上がり宙を舞っていきました。

 

 

63作品目【名前(小学生低学年の時の思い出)】

2014年03月23日(日) 23時05分00秒

【名前(小学生低学年の時の思い出)】

厚化粧が二人、砦(とりで)にやってきた
「そこどいてくれへんかな?」4人の子供たちに言います。
抵抗したのは僕だけでした。
「なんやねんおまえ、ちょっとこいよ」

僕は一人、砦の頂上に招かれます。
頂上まで行くのは、自力です。
厚化粧も一人、頂上へ行くのに
僕とまるで仲良く行くわけです。

頂上は、窓も屋根もない小屋でした
「ここはみんなの場所やろ?」と、厚化粧が言って
「いや、、、君が」(僕はその人のことをなんて呼べばいいのかわからなかった)
「君がちゃうやろ、お姉さんとか、言い方あるやろ」
と、もめ始めた僕と厚化粧をよそに

3人の友達はボールを渡しあいします、厚化粧の一人は地上から
「もうどうでもいいやんか、殴り合いとかせんときや」と煙草をふかします。
僕まで煙草の臭いは届き、上空のヒヨドリも嗅いだでしょう。
僕はただ、お姉さんを「君」と呼んだことを、今では後悔しています。

 

64作品目【明日こそは】

【明日こそは】

公園をはさんで、
2人はすれちがいざまお互いを見て、
その公園を半周して
またお互いを見た。

もしも、もう一度会う頃に、
思い出せないだけで、
以前にも会ったことがあるなら
残念なことだと思う。

「明日こそは」と言ってみる
今日だけの特別な一日を捨ててしまって
「明日こそは」と言ってみる
あなたのことは忘れない。

65作品目【夜は心にも訪れる】

【夜は心にも訪れる】

イメージしようとしなくても、
勝手に頭のなかに浮かぶものを否定して、取り消そうとすることに疲れているみたい。
後ろから追われるかのように、そそくさと日々をこなしたい。わき目も振らず。
そう思うのに、明日のために早く寝床について、後ろから時間に追われているにもかかわらず、うまく眠れることができない。

「それは明日を嫌がっているからだよ」と、とある死にたい願望いっぱいのホームページに書いてあった。
毎日の仕事を平常心でそつなくこなせたら、それはそれで自画自賛。プライドを守れ自分を敬える。
しかし仕事そのものを嫌がると、それはプライドを守るよりも強い気持ちとして出る。
私のプライドは高いほうであると思っていたが、物事の好き嫌いなどの想いはプライドや自信では均衡(きんこう)を保つことはできないようである。

「強い」とはなんだろう、感情を捨てることであるのか?
こんな夜は「君を思う」こともできない
心に問題があるときに心を律しようとしても、深みにはまっていくだけだ
こんな時は自分の心を客観視して自分を分析しなきゃダメなのに

ああ自分を奮い立たせたはずの思いが牙を向く夜。
悲しみを育てたいわけじゃない。
抜けられない苦しみを、無理に抜け出そうともがく夜。
なにかにすがりたい。依存したい。でもできない。

どうにもならない。夜は心にも訪れる。

 



 

 




-