【第4章】(旧)ポエムと瞬きの日々に投稿された70の詩【5作品】

2023年4月19日

【第4章】旧ポエムと瞬きの日々に投稿された70の詩【5作品】

ご挨拶

当ブログをご覧いただきありがとうございます。
新企画「ポエムと瞬きの日々に投稿された70の詩、第4章」を公開します。

今回から作者名に「半ヴァンパイア」を追加しています。それは2014年のブログではブログ執筆者を「半ヴァンパイア」で登録していたからです。

ポエムと瞬きの日々は、2014年にアメーバブログで僕が詩を投稿していたブログでした。今はそのブログは閉鎖し、なくなってしまいましたが当時投稿されていた70余りの詩が僕のPCの中に入っています。

この企画は、その70の詩を全て公開するという企画です。それではどうぞお楽しみください。

 

16作品目【トゥるるルウ、るるる】

2014年01月18日(土) 09時08分46秒
【トゥるるルウ、るるる】
作者 光彦(半ヴァンパイア)

部屋の明かりが誘う夜の気配
消しても明かりは入ってくるし今は昼間だと知ってても

心はマシュマロ
お花畑
枯葉をつらぬく星

三度歌う、今しがた思いつきの歌は、過ぎ去るさすぐにこの時間のように

立ててみたお気に入りの香り
少ないコーヒーと多すぎる空き缶
ダウンジャケットのモコモコがくたびれているように見える
気のせいかおおげさに部屋も小さく見える

こんな人の暮らしのなかで
誰となにを話すの?本を読むのも苦手
笑顔は営業じゃないさただの癖さ、苦し紛れの
ついには我慢しきれずに、暖房のスイッチも押しちゃうよ

17作品目【ならば不細工になろう】

2014年02月02日(日) 22時36分40秒
【ならば不細工になろう】
作者 光彦(半ヴァンパイア)

僕のブログを読む人々を批判するわけじゃないけど、
僕って全然素晴らしい人間なんかじゃないですし。
普段から色んな人に出会うけど色んな人々が発言をそろえにそろえて、誰もが「馬鹿」しか言わない。

僕が馬鹿にされる理由なんてわかりきっているそんなこと、
それは僕がなにをしたいのかみんな疑問に思うから。
普通は人に馬鹿にされると悔しい気持ちになって、
負けん気で「絶対こいつら見返してやる」って明日に誓いを立てるけど。

復讐みたいな心とごちゃ混ぜにしたって夢は叶わないから!
それよりも人に馬鹿にされても絶対平気になりたいと思うんだ。
僕という存在が人々に優越感をもたらしていること、
僕がそれを知ったとしても、かといって劣等感を味わうのは僕でなくても良いのだから。

馬鹿にされることそれが自分の普通になれるなら
自分のことを不細工に思うこともできる気がするでしょう?
プライドって無意識に育つかもしれないものだから
自分のことを不細工に思っていればある意味ではストレス予防できるでしょう?

18作品目【ぬくもりさがして】

2014年02月12日(水) 21時59分08秒
【ぬくもりさがして】

そこには心のはやるぬくもり。
上着からの手紙。
ブラジルからの手紙。

てるてる坊主がときどきくるくる坊主さ。
携帯からの手紙。
停滞してる曇り。

持ち直して野草を、ページをめくるように抜いて。
舞い上がる空高くやんわり。
どたばたマフィンふわり。

花束も汗ばんで
余裕で1時間くらいぬくい。
マダガスカルから手紙。

 

19作品目【ハエが食べた文学】

2014年03月17日(月) 15時44分17秒
【ハエが食べた文学】
作者 光彦(半ヴァンパイア)

ここは白いテントのなかです。

石焼き芋の石の上にて、のたれ死んでる、肉の文字
食べたいハエが寄っては焼かれた、枯れたハエらが転がるテント。

文字が欲する情熱は、若い頃にて描いた理想
歳をとったら馬鹿にする、若さを燃やしているのだろう。

テントの外では。

夏の石コロじりじり焼かれ、松の針やら、一緒に焼かれ
少女は海へと投げ込みました、コツを教える父さんと

石は海へと沈みます、ぶくぶく言って、蒸発しながら
遊泳するのは得意じゃないけど、石ころは少女の思いに燃えた。

20作品目【パンクしたBMW(Z3)】

2014年03月08日(土) 05時30分28秒
【パンクしたBMW(Z3)】

作者 光彦(半ヴァンパイア)

パンクしたBMWが、来る日も来る日もホコリかぶって。
まるで毛深すぎていて、ライオンの眼をしてる。
足のとれた人間だって、片足で歩こうとするのに。
じっとして、肉体を動かす意志すらない。

BMWが、何度見ても美しくって。
同じ写真を「今日の映りのほうが美しい」と言うようにシフトチェンジして、
瞬く間にパンクロッカーの舞台となって、寝不足から寝すぎた状態へ、
もとのもくあみをたどりつつ、影が豹(ひょう)となって飛び出した。

豹は観葉植物の影になったり
豹は玄関マットの上で眠ったり。豹が町の中を漂流すると。
こぞってニュースキャスターは早朝の番組に勤しむのでした。

でも、パンクしたBMWは、今日も車庫のなかです 。
彼女は待っています。真夜中のテレホンショッピングにヘルプミーしては、
暗がりの目を、スタバから出てきたベンツのハイビームでまぶしくされながら。

刺された人が倒れていても、知らないふりして助けず過ぎ去る人々は、
みんな外にいるくせに、心の中は引きこもり。
町中部外者であふれては、関与しないくせに人恋しい連中達。

BMWが、まだまだ今日も美しくって。
時代をできるだけ進めないようにしているかのよう。
何もかも古きよき伝統、それなのに。
「やめろ」と蹴落とすかのように、今日も、誰の災難笑う声?

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