【第6章】(旧)ポエムと瞬きの日々に投稿された70の詩【5作品】

2023年4月21日

【第6章】旧ポエムと瞬きの日々に投稿された70の詩【5作品】

ご挨拶

当ブログをご覧いただきありがとうございます。
新企画「【第6章】旧ポエムと瞬きの日々に投稿された70の詩を公開します。
はじめに簡単にブログ紹介をさせていただきます

2014年ブログ閉鎖、2020年ブログ再開

ポエムと瞬きの日々は2014年に一旦、閉鎖したブログです。再開したのは2020年12月になります。

この記事で公開されている詩は、2014年に閉鎖したブログ内で公開していたもの

現在この記事で公開しているのは、
当時投稿されていた70余りの詩の一部です。
2014年までのブログ執筆者は「半ヴァンパイア」という名前でした。光彦と同一人物です。

ではどうぞ、詩をお楽しみください。

 

26作品目【マシュマロキッス】

2014年02月10日(月) 01時37分36秒

【マシュマロキッス】
作者 光彦(半ヴァンパイア)

夢の中でマシュマロとキスをした。
ミルクキャラメルのような味。
段々遅くなっていく製造ライン作業。
そんなふうに世界がゆっくりになっていく。

くちびるがマシュマロなのかマシュマロがくちびるなのか・・・。
やらしくて、あんまり触れるのはやめてほしい、マシュマロそのものがじゃれてくる。
髪の毛を描くときは髪の毛を想像し、眼鏡を描くときは眼鏡を想像する。
そうやって頭の中にあるものを描くということができないマシュマロつまった頭だよ。

暖房でぬくくなったら背中がかゆくなるので爪を立てて掻(か)いた背中の真っ赤さは、
大きなくちびる。マシュマロぬくいムズムズ広い。
よくあることだね、あっはサラサラ。
よくあることだね、さっさストパー

 

27作品目【ミステリアス】

2014年02月12日(水) 01時30分13秒
【ミステリアス】
作者 光彦(半ヴァンパイア)

「僕のことを嫌わないで」とそんなふうに叫ぶなら、
好きなことをしている最中嫌な顔をしてはだめと、教えてくれたあの人。
そして単純さの大切さを知った。

君のためなら何だってしたいと、誓える人にもめぐり合えるだろう。
だけれどその人が好きなことをしているのに不機嫌だと、こっちまでブルーになりかねないからと。人間は自分以外の人には単純さを必ず求めるのだと言った。
「やると決めたらやる」「好きなことをやっている時は必ず上機嫌になる」など、わかりやすい人のことを人は愛そうとするのだろうか?

いくら真面目すぎる人間がつまらないとか、魅力がなくてモテないと言ったとしても、
本当は人間は自分以外の人には単純さを必ず求めるとしたら。
そう「つかめない」人間には誰にも好意は寄せられない。
裏切ろうとして期待させたわけじゃないさ、
弱さという名の結論でつないできた日々よ。

迷うことも勉強だとして、迷っていることが他人にわかるようでなければならないとしよう。
馬鹿が決定的に馬鹿であるとしても、馬鹿らしくあれば許されるのだとしよう。
「どうすればいいかわからない」と叫ぶなら、一人きりでいるしかなくて、
ミステリアスが深まっていく。

 

28作品目【メロディーゴースト】

2014年02月18日(火) 23時09分46秒
【メロディーゴースト】
作者 光彦(半ヴァンパイア)

毎日見られている顔が、誰かに覚えられているのに、調子がいいとか悪いとかおかしいね。
いっそ寝癖がある顔でアタックしなよ、顔のせいにしないでさ。

町にただようメロディーゴースト、聞こえるでしょ?
大勢のミュージシャン達の歌が、
君に届いているよ、メロディーゴースト、君のものさ。

クリスマスの夜に一人で仕事して、その間、誰かも一人で食事をする。
みんなが一人ぼっちの状況を君は知っている。クリスマスが過ぎても同じさ。

町にただようメロディーゴースト、現実が表現さ。
現実に驚くなんておかしいね、
でも奇異に思うんだ、メロディーゴースト、音楽は心霊のように。

景色の見え方は自分から教わり、自分で学ぶしかないね。
さいきん、どんな景色も綺麗に見えない。
そういう近況なんだろう。どこへ行っても今は。

町にただようメロディーゴースト、見えてくるでしょ?
君だけの力では見えないあれやこれや、
でも君が過去に歌った、メロディーゴースト、自分の力も信じられるよ。

 

29作品目【やっぱり人を責めたくはない】

2014年02月20日(木) 07時49分24秒
【やっぱり人を責めたくはない】
作者 光彦(半ヴァンパイア)

僕の中のマイナスの意識が、誰かを癒すためではなく自分のストレスだけのものだとしたら、
そんな意識は捨ててしまっても良いだろう。
僕の不幸が誰かの幸福によって助けられなければ、僕はいま生きてはいなかったのだから。

どんなに白い毛布で包んでくれても、ぬくもりのないものは温まらない。
このままだなんて思いたくはないけど、ねぇ届かない祈りって温かいのかな?

いちいち言われたことに腹を立てたり、謝罪されてもまだ怒ってたり。
そんな自分が大嫌いだけど、そこで腹を立てない無神経な生き方はしたくないと思ってた、でもそれは完璧主義にすぎない。
完璧は誰にも不可能だし、完璧じゃない自分を責めるのは馬鹿だ。

人のことを見下そうとする心は、自分が見下されたときに真に生まれたのだろう、
でも人を責めることが、本来の喜びであるはずはないと思う。

30作品目【レンタルショップ】

2014年03月15日(土) 06時47分53秒
【レンタルショップ】

作者 光彦(半ヴァンパイア)

借りて連れ去り返しに行くわね。
お洋服に、シャンパン浴びせて、ダイヤ模様に編んだ髪。
3秒で300連写の水面を、空から揺らすジェット機と、
触れる虹は巻きついて、泡立ち飛んだシャボン玉。
割れるお箸は南天箸と、もう片方は槐(えんじゅ)のお箸。ハートを割るよに分け合って。
返してほしくば、取りにきてよと、受話器のコード、あそぶ指。
それでも夢中になった後で、戻らないものがある。

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